資格

【簿記3級】減価償却費とは何か?定額法の計算方法

taku7983
スポンサーリンク

なぜ有形固定資産は減価償却が必要なのか

有形固定資産が営業活動に使用されて、有形固定資産の価値を減少させて収益獲得に役立つことは直感的には感じることはできますが、その価値の減少を具体的に把握することは難しいです。例えば、建物をイメージしてください。最初に購入したときは新築できれいですが、1年後・5年後・10年後は壁や水回りなどは新築時と比べると劣化しますよね。では、いくら劣化したかは誰にもわからないものです。

そのため、有形固定資産の価値の減少について、経営者の恣意性が介入しないように、計画的・規則的に有形固定資産の価値を減少させることを減価償却を行うといいます。

減価償却をする資産

先ほど、有形固定資産の価値の減少について経営者の恣意性が介入しないように、計画的・規則的に有形固定資産の価値を減少させることを減価償却と学びました。
ただ、「土地」は時間の経過によって価値が減少する資産ではないため、減価償却は行いません。

  • 減価償却をする資産
    • 建物、備品、車両運搬具
  • 減価償却をしない資産
    • 土地

減価償却の方法

減価償却の計算方法には主に4つありますが、簿記3級では定額法を見ていきましょう。

  • 減価償却の計算方法
    • 定額法  
    • 定率法   (2級の範囲)
    • 生産高比例法(2級の範囲)
    • 級数法   (2級の範囲)
定額法とは

毎年の同じ金額の減価償却を行う方法です。

減価償却の計算基礎

必ず問題文に指示がありますが、減価償却の計算基礎を見ていきましょう。

  • 取得原価
    • 取得原価 = 購入代価 + 付随費用
    • 忘れた方は前回の復習をしましょう
  • 耐用年数
    • 有形固定資産を何年間利用できるかを見越した年数
  • 残存価額
    • 耐用年数が経過したあとの、有形固定資産の処分予想価額
    • 問題文では、取得原価の10%か0円が多いです。
  • 有形固定資産の当期利用月数
    • 当期に有形固定資産を何カ月利用したか
    • 前期から保有していたり、期首に取得した固定資産であれば12か月
    • 期中に取得したものであれば、利用した月数

定額法による減価償却の計算式

減価償却費=(取得原価-残存価額)÷耐用年数×当期利用月数÷12か月(当期間)

「(取得原価-残存価額)÷耐用年数」ここまでで1年間の減価償却費を計算します。その後に、「×当期利用月数÷12か月」を行うことで利用した月数に対応する減価償却費を算出することができます。もちろん、前期から保有していたり、期首に取得した固定資産であれば1年間(12か月)利用していたので「×当期利用月数÷12か月」は不要です。

また、「÷耐用年数」の代わり償却率を使って計算する場合もあります。
言葉だけで見ていてもイメージが大変だと思いますので、実際の計算問題を解いていきましょう。

減価償却の計算問題

本試験では計算をしてから仕訳を考えていきますが、仕訳については次の章で見ていきましょう。まずは、減価償却の計算をしていきましょう

例題1

備品の減価償却費を定額法によって計算しなさい。なお、当期は24年3月31日を決算日とする1年間である。

  • 取得日:23年4月1日
  • 取得代価:900,000円
  • 購入時の付随費用:100,000円
  • 耐用年数:10年
  • 残存価額:取得原価の10%
Q
答え

90,000円

解説1
  • 取得原価:取得代価900,000+付随費用100,000=1,000,000円
  • 残存価額:1,000,000×10%=100,000円
  • 減価償却費:(1,000,000-100,000)÷耐用年数10年×利用月数12か月÷当期間12か月=90,000円
    もしくは、残存価額を除いた90%(0.9)部分を10年間に渡って減価償却するため、1,000,000×0.9÷耐用年数10年=90,000円
例題2

備品の減価償却費を定額法によって計算しなさい。なお、当期は24年3月31日を決算日とする1年間である。

  • 取得日:23年6月1日
  • 取得代価:900,000円
  • 購入時の付随費用:100,000円
  • 耐用年数:10年
  • 残存価額:取得原価の10%
Q
答え

75,000円

解説2
  • 取得原価:取得代価900,000+付随費用100,000=1,000,000円
  • 残存価額:1,000,000×10%=100,000円
  • 減価償却費:(1,000,000-100,000)÷耐用年数10年×利用月数10か月÷当期間12か月=75,000円
  • 当資産を1年間使用した場合の(12か月)、減価償却費は例題1のように90,000円のため、10か月の減価償却費は90,000×10か月÷12か月=75,000円
例題3

備品の減価償却費を定額法によって計算しなさい。なお、当期は24年3月31日を決算日とする1年間である。

  • 取得日:23年4月1日
  • 取得代価:900,000円
  • 購入時の付随費用:100,000円
  • 耐用年数:10年
  • 残存価額:ゼロ
Q
答え

100,000円

解説3
  • 減価償却費:(1,000,000-0)÷耐用年数10年×利用月数12か月÷当期間12か月=100,000円
  • 残存価額ゼロの場合は残存価額が取得原価の10%の時と比較して計算がシンプルですね
例題4

備品の減価償却費を定額法によって計算しなさい。なお、当期は24年3月31日を決算日とする1年間である。

  • 取得日:23年4月1日
  • 取得代価:900,000円
  • 購入時の付随費用:100,000円
  • 償却費:10%
  • 残存価額:ゼロ
Q
答え

100,000円

解説3
  • 減価償却費:(900,000+100,000)×10%×利用月数12か月÷当期間12か月=100,000円
  • なお、定額法の償却率は「1÷耐用年数」
次のページ
【簿記3級】減価償却の仕訳について-直接法と間接法
【簿記3級】減価償却の仕訳について-直接法と間接法
前回のページ
【簿記3級】有形固定資産の取得
【簿記3級】有形固定資産の取得
このエントリーをはてなブックマークに追加
ABOUT ME
ぽち
ぽち
公認会計士
大学在学時に公認会計士試験2次試験合格。卒業後は4大監査法人で上場会社の会計監査・内部統制監査に従事。その後、コンサルティング会社に転職。2023年に当サイトを開設。
記事URLをコピーしました