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【簿記3級】前払金と前受金について

taku7983
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掛け取引の復習

今まで、商品売買の掛け取引では、商品売買を行った時点で仕入や売上の損益項目を認識して、相手科目で売掛金や買掛金を計上すると学びました。

実際の取引では、商品売買を行う日より、早い時点で代金を支払うこともありますので、その点について見ていきましょう。

前払金と前受金について

取引のイメージ

前払い金を支払う(受け取る)背景

会社は1円でも多くの利益や現金を獲得するために存在しております。現金を早く獲得することができれば、その分は銀行や株主から資金を調達する必要がありませんし、会社の安全性が高まります。そのため、会社は通常の販売時点より前に現金を請求して受け取ることがあります。例えば、みなさんも家を建てる時に総額の10%などは手付金としてお金をハウスメーカーに支払いますよね。また、専門学校や学費も後払いより、先に一括で支払うものがありますね。

会社は早く現金が欲しいのです そのため、最近はファクタリングサービスで、売掛金を譲渡して現金化を早めるものもありますね。

ぽち
ぽち

本日覚える勘定科目

  • 前払金(まえばらいきん)
    • 商品又はサービスの提供時期より前に支払った金額
  • 前受金(まえうけきん)
    • 商品又はサービスの提供時期より前に受けった金額

前払金の代わりに前渡金(まえわたしきん)を使用することもあります。

ぽち
ぽち

収益認識(売上認識)のタイミング

簿記3級の範囲ではありませんが、収益認識のタイミングをここで一緒に覚えちゃいましょう。

収益認識のタイミングは以下の2要件を満たしたときです。

  1. 財又はサービスを顧客に提供すること
  2. 対価の回収が見込まれること

そのため、下記の画像の様に、収益認識(売上認識)タイミングは前払いや支払日の様に現金が動いた時ではなく、商品売買が行われたときです。このことを発生主義と呼びます。一方、現金が動いたタイミングで収益認識を行うことを現金主義と呼びますが、発生主義が会計基準で認められた方法です。

なお、収益認識要件の2つ目の「対価の回収が見込まれること」ですが、例えば、装置を設置する会社があった時に、装置を取引先に設置するのみでは収益認識は行えず、その後、取引先が装置を検収して、装置に問題なければ取引先に請求できるため2つ目の「対価の回収が見込まれること」の要件を満たすことになります。

前払金と前受金の仕訳問題

例題1

当社は商品¥10,000の注文を行い、その手付金として¥2,000を現金で支払った。

Q
答え
解説1
  • 商品売買の取引前に、支払ったり受け取ったりする代金のことを手付金とか内金などといいます。
  • 前払金ではなく前渡金でも正解です。試験では勘定科目の選択肢からどちらかある方を選びましょう。
例題2

当社は注文していた商品¥10,000を受け取り、手付金¥2,000を差し引いた残額を現金で支払った。

Q
答え
解説2
  • 今回の問題では、残額を現金で支払いましたが、残額を掛けとした場合は、貸方に買掛金¥8,000円を計上します。
例題3

当社は商品¥10,000の注文を受け、その手付金として¥2,000を現金で受け取った。

Q
答え
解説3
  • よくある誤りとして貸方に売上を計上することがありますが、売上は今回「収益認識(売上認識)のタイミング」で学んだように、現金が動いた時点ではなく、商品売買があった時点で収益認識は行われます。
例題4

当社は商品¥10,000を販売し、その手付金として¥2,000を差し引いた残額を現金で受け取った。

Q
答え
解説4
  • 今回の問題では、残額を現金で受け取りましたが、残額を掛けとした場合は、借方に売掛金¥8,000円を計上します。
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ABOUT ME
ぽち
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公認会計士
大学在学時に公認会計士試験2次試験合格。卒業後は4大監査法人で上場会社の会計監査・内部統制監査に従事。その後、コンサルティング会社に転職。2023年に当サイトを開設。
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