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【簿記3級】決算-貸倒引当金について

taku7983
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貸し倒れについて

取引先の会社が倒産してしまい、取引先に対する売掛金や貸付金が回収できないことを貸し倒れると表現します。簿記3級で貸し倒れに関する取引は基本的に3パターンが出題されます。

  1. 貸倒引当金の計上
  2. 貸し倒れの発生
    1. 前期に貸倒引当金を設定していた会社に対する債権が貸し倒れとなった
    2. 当期に債権が貸し倒れとなった(貸倒引当金を計上していない)
  3. 前期に貸し倒れた債権を当期に回収した

貸し倒れに関する取引の流れ

貸倒引当金の計上

例えば、ある会社は零細企業向けに取引を行っており、過去の実績から取引先の倒産により売掛金は3%回収できない傾向にあったとします。期末に売掛金が¥100,000円あった時、将来に全額回収できるか不透明です。そのため、¥100,000円の3%である¥3,000円を貸倒引当金として売掛金からマイナスする処理を行います。もし、期末時に前期に計上した貸倒引当金が¥1,000円残っていましたら貸倒引当金の残高が¥3,000円になるように、期末に¥2,000円を計上します。これを差額補充法といいます。

逆に、期末時に前期から計上した貸倒引当金の金額の方が期末に計上する金額より大きければ貸倒引当金を取り崩して貸倒引当金戻入(収益)を計上します。

なお、貸倒引当金は減価償却累計額の様に貸借対照表の資産側に計上されますが資産からマイナスされる項目です。

本日覚える仕訳

貸倒引当金繰入 xxx / 貸倒引当金 xxx
(費用)        (資産のマイナス項目(≒負債))

貸倒引当金   xxx / 貸倒引当金戻入 xxx
(資産のマイナス項目) (費用のマイナス項目(≒収益))

貸し倒れの発生

翌期になって、実際に貸し倒れが発生しましたら売掛金と貸倒引当金を減少させる仕訳を計上します。もし、貸倒引当金が不足していたり、当期に発生した売掛金であり貸倒引当金が設定されていない金額が貸し倒れとなった場合は貸倒損失(費用)を計上します。

本日覚える仕訳

貸倒引当金 xxx / 売掛金 xxx
貸倒損失  xxx

前期に貸し倒れた債権を当期に回収した

取引先が破産申請を行って売掛金を前期に貸し倒れ処理したが、破産配当としていくらか戻ってくることがあります。過去に貸し倒れ処理したため売掛金や貸倒引当金は残っていません。そのため、戻ってきた金額を償却債権取立益(しょうきゃくさいけんとりたてえき)として収益に計上します。

本日覚える仕訳

現金 xxx / 償却債権取立益 xxx

本日覚える勘定科目

  • 貸倒引当金
    • (資産のマイナス)将来の貸し倒れに備えて債権を減少させる金額
  • 貸倒損失
    • (費用)貸し倒れが生じた際の損失金額
  • 償却債権取立益
    • (収益)過去に貸し倒れ処理した債権を回収した金額

貸倒引当金の仕訳問題

例題1

決算処理で売掛金残高¥100,000円に対して3%の貸倒引当金を設定する。なお、貸倒引当金の残高は¥1,000円であり、差額補充法によって処理する。

Q
答え
解説1
  • 貸倒引当金は売掛金の3%である¥3,000円にするために仕訳では貸倒引当金を追加で¥2,000円計上します。
  • 貸借対照表では売掛金から貸倒引当金が▲3,000円差し引かれて純額で¥97,000円になります。
例題2

決算処理で売掛金残高¥100,000円に対して3%の貸倒引当金を設定する。なお、貸倒引当金の残高は¥5,000円であり、差額補充法によって処理する。

Q
答え
解説2
  • 貸倒引当金を取り崩す際は「貸倒引当金戻入」勘定を使用します。
例題3

得意先が倒産し、同社に対する売掛金¥2,000円が貸倒れとなった。この売掛金は前期に計上されており、貸倒引当金の残高は¥3,000円である。

Q
答え
解説3
  • 貸し倒れが発生した場合はまず債権を消去します(貸方 売掛金)。
  • 貸倒引当金が設定されている場合は、貸倒引当金を取り崩します。
例題4

得意先が倒産し、同社に対する売掛金¥2,000円が貸倒れとなった。この売掛金は前期に計上されており、貸倒引当金の残高は¥1,200円である。

Q
答え
解説4
  • 貸し倒れが発生し、貸倒引当金の金額が不足した場合は差額を貸倒損失とする。
例題5

得意先が倒産し、同社に対する売掛金¥2,000円が貸倒れとなった。この売掛金はすべて当期に計上したものである。なお、貸倒引当金の残高は¥3,000円である。

Q
答え
解説5
  • よく出題されるひっかけ問題です。
  • 貸倒引当金の残高があったとしても、当期計上分(当期取得分)の債権が貸し倒れた場合はすべて貸倒損失で処理します。
例題6

前期に貸し倒れ処理した売掛金¥1,000円を普通預金で回収した。

Q
答え
解説6
  • 過去に貸し倒れ処理した債権を回収した金額は償却債権取立益とします。
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ぽち
ぽち
公認会計士
大学在学時に公認会計士試験2次試験合格。卒業後は4大監査法人で上場会社の会計監査・内部統制監査に従事。その後、コンサルティング会社に転職。2023年に当サイトを開設。
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